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保護者から、子育てや家庭内のトラブルについて相談を受けることがあります。そんなとき、自分のアドバイスでよかったのかと不安になります。
相談を受けたときいつもいつも考えることは、相手が自分に何を求めて話されているかということです。
「だれでもいいから、話し相手がほしい」「自分の悩みをだれかに聞いてほしい」「あなたならどう思うか、感想を聞きたい」「適切なアドバイスがほしい」......。 もちろん、単一ではなく、いろいろな状況が絡み合っていると思います。 しかし、「先生だから......」という信頼感はあるでしょう。「先生なら、ほかの人に絶対に話さない」という安心感もあるでしょう。こういう保護者の気持ちをうれしく受け止め、ていねいに対応したいと思います。 相談を受けるとき一番大切なことは、相手の話に心を傾け、じっくり聞こうとする心だと思います。話の途中で相手が言葉に詰まっても、言葉の先取りをしたり、自分の解釈で言葉を補ったりすることは、絶対にしてはいけないことです。 当人は適当な言葉を見つけようとしているのか、ほとばしる感情を押さえようとしているのか、考えをまとめようとしているのか、あるいは、話すうちに自分で方向性をつけられたのか......、さまざまに心が動いているからです。 言葉をはさむことによって、相手の思考する間を奪ってしまうこともあります。 沈黙で、雰囲気が冷たくならないよう配慮しつつ、話の再開をゆったりと待ちましょう。「はい......」「そうでしたか......」とやさしくうなずきながら、「それで、お母さんはどう思われたのでしょう?」「ご自分としては、どうなさりたかったのでしょう?」と、少しずつ話の内容を整理できるように言葉をかけられてもいいでしょう。 充分聞いてもらうことによって思いを整理し、ご自分の中で解決策を見つけていることも多いのです。多くの場合、他人に相談をもちかける時点で、すでに自分なりの回答をもっているようです。そんなときは、ほかの人に答えてもらうことよりも、自分の考えに「そうですね」と同調し、一押ししてもらいたいだけなのです。 保育者は、自分の考えを積極的に話したり、アドバイスをするより、相手の悩みを少しでも軽くしてあげたい」というやさしい心で、しっかりと聞いてあげることが大切です。次には、相手の立場に立ってお話を伺うことです。 例えば、「私は気が弱いので......」と言われても、日ごろ見ている子どもとの関係で、「そんなことはないでしょう......」と思うこともあるでしょう。しかし、分析的であったり、批判的であったりしてはいけないのです。相談を受けるときは、肯定的な心と、受容的な態度で、相手の言葉を素直に聞き取りましょう。「先生に聞いてもらった」「先生は私の気持ちをわかってくれた」と感じていただくことが大切なのです。 「お母さんの気持ち、よーくわかりました。私にできることがあれば、いつでもお伺いします」という心で、エールを送りましょう。 また、例えば、時計をいじって壊した子どもは、子どもの側から見れば「不思議への探求」であり、壊された大人から見れば「いたずら」と思う。そんな立場の違いによる見方も、伝えられたら素敵です。話題になった子どもへのエールも、忘れないで送りましょう。わが子を認めていない保護者はいないのですから。 ページトップへ↑ この記事へのトラックバック
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