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お気に入りのタオルを手放さない3歳児がいます。園でも不安になると欲しがるのですが、どのように対応していけばよいのでしょうか?
3歳の女の子、Aちゃんの場合をご紹介します。Aちゃんは、生後3か月ごろに母親の母乳が止まってしまったため、ミルクで育ちました。そして、8か月ごろからガーゼのハンカチを握りしめたり、口に持っていったりしていたそうです。
1歳になるとタオルケットの端をかんだり、吸ったり、なでたりするようになり、やがてその対象はタオルケットから特定のバスタオルに変化していきました。いつもそのバスタオルを引きずって歩き、眠くなると特に執着しました。 母親はバスタオルを洗濯することもできず、困って保健師に相談したところ、「洗濯をしないと非衛生的なので、洗濯することを納得させながら少しずつバスタオルから離してみましょう」とアドバイスされたそうです。 話を聞いてみると、母親はAちゃんが7か月ごろから体調を崩してしまい、充分に抱いたり、走りまわってあそんだりすることができなかったため、その罪悪感からAちゃんの欲求にはほとんどこたえていたそうです。また、Aちゃんに泣かれると不安定になり、怒ったり、オロオロしてしまうことも多かったようです。 これらのことから、Aちゃんの行動は、第一自立期(1歳半~3歳のころ)に安心できる、安定した母子関係を築けなかったことが原因ではないかと考えられます。指しゃぶりや物を口に入れることは、唇で物を感じ取ったり、歯が生えはじめて歯茎がかゆくなる時期などに、一般的に見られる行動です。そうした生理的な現象とは別に、物をなめる、しゃぶる、かむなどの行動が執拗だったり、長い年月続くようなときは、母子関係の不安定さが原因となっていることが多いのです。 園でも不安になってタオルを欲しがるようであれば、保育者との人間関係に安心でき、信頼関係で結ばれるまでは与えてあげましょう。ただし、ぐずったり泣いたりしたときに、すぐに与えるのではなく、ほかのことに関心をそらす工夫をしながら、徐々に人間関係を安定したものにしていくことが大切です。 ページトップへ↑ この記事へのトラックバック
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