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ときどき、「おなかが痛い」と泣き出す4歳児がいます。保護者に連絡すると、「精神的なもので、心配ない」と医師から言われているそうなのですが・・・・・・。
日本心身医学会は、「『心身症』とは、身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし、神経症鬱病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する」と定義しています。
ある4歳の女の子の場合、そうした状態になったのは、母親が発熱・下痢を伴う風邪にかかり、「おなかが痛い」「頭が痛い」と何度も訴えたあとのことでした。そのときは、寝ている母親の脇で静かに絵本を見たり、母親にお話をしてくれたりしたそうで、まだ自分の体の不調を訴えることはありませんでした。 ところが、母親が少し元気になったころに腹痛や頭痛を訴えるようになったので、母親はてっきり風邪がうつってしまったと思いました。しかし、医師からは「風邪ではなく、精神的なものでしょう」と言われたそうです。 その原因を考えてみると、大好きな母親が病気になり、苦しそうな状態を見て、その子なりに気を遣って母親を看護している状態だったのではないでしょうか。でも、母親が元気になったところで、自分も看護してもらいたいという気持ちになったのでしょう。母親が病気になったことが、大変な不安を引き起こしたのではないかと考えられます。 このような場合は、母親が病気の間に、だれがどんな状態で子どもの世話をしたかということや、子どもの年齢によっても心身症の状態が異なってきます。 その子の場合は、「痛い」と訴えたときに否定されず、やさしくしてもらったことで、すぐに元気になっていきました。 ほかにも、幼児期に見られる心身症として、湿疹・憤怒けいれん・気管支喘息・吐き気・嘔吐・腹痛・下痢・便秘・食欲不振・夜尿・頻尿・遺尿・発熱・吃音などがあげられます。そして、このような状態が長期間くり返されると、自分の体や行動に自信をなくしていきますので、はやめに子どもの心理治療をおこなうことをお勧めします。 ページトップへ↑ この記事へのトラックバック
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